会期中に実施予定の企画・行事の紹介

第93春季年会(2013) では一般講演のほかに、様々な企画・行事が予定されています。本ページではプログラム公開までの間に確定した情報を掲載し各企画を紹介いたします。情報は随時更新いたします。

企画一覧

分類 企画タイトル 実施予定日
アドバンスト・テクロノロジー・プログラム(ATP) T1. 資源・次世代エネルギーと環境
T2. 新材料開発最前線
T3. バイオ技術の新展開
中長期テーマシンポジウム ケミカルバイオロジーの新展開-有機化学から発信するライフサイエンス新戦略T 3/22AM
触媒開発に基づく物質変換のジャンプアップ 3/22PM
複雑系のための分子科学-複雑さと柔らかさ 3/22PM
エレクトロニクスの新パラダイム 3/23PM
人工光合成による太陽光エネルギーの物質変換 3/23PM
分子設計と分子技術-分子科学から分子技術へ- 3/24PM

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アドバンスト・テクノロジー・プログラム(ATP)

概要

 春季年会では産業界が注目する化学技術分野を中心とする研究発表を通じて産学官の交流・深化を図る目的で、2005年よりアドバンスト・テクノロジー・プログラム(ATP)を実施してきました。

 9年目を迎える今期のATP では、従来の企画を大きく刷新し、注目度の高い喫緊の課題に対応しうるセッション構成でのプログラムを提供していくことを計画しております。

  

 また今季から優秀講演賞(産業)の審査をATPポスターで行うこととし、対象部門も従来のアカデミック・プログラム(AP)の5部門から全部門に拡大して、7つの産業適用分野で募集、審査いたします。奮ってご応募下さい。


開催期間
2013年3月22日(金)〜25日(月)未定
開催場所
立命館大学びわこ・くさつキャンパス ※第93春季年会(2013)会場内

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産業界が注目する社会ニーズにマッチした、最先端シーズ満載の3セッションを企画

T1. 資源・次世代エネルギーと環境

オーガナイザー:瀬川浩司(東大先端研・教授),佐々木一成(九州大学水素エネルギー国際研究センター・センター長),安部武志(京大院工・教授), 浅井美博(産総研ナノシステム・副研究部門長),原 亨和(東工大応セラ研・教授)

趣旨:東日本大震災と原発事故を機に、エネルギー問題がより顕在化してきています。本セッションは下記5つのサブセッションを設定し、化学が果たせる役割を産学官で共に考える情報交流の場を提供します。多数の参加と熱気溢れる議論を期待しています。


A.太陽光発電技術の現在と未来
 太陽光発電技術の現在と未来:東日本大震災以降、再生可能エネルギーの利用拡大に対する期待が、かつてなく高まっている。太陽光発電は、日本の再生可能エネルギーの中核を担ってきたが、その技術開発は産学官一丸で進められ多くの成果が生まれる一方で、世界的には厳しい競争にさらされている。本セッションでは高効率化、長寿命化、用途の多様化、低コスト製造プロセスの開発など日本の太陽光発電技術を総括し、未来への展望を明らかにする。


B.燃料電池・水素エネルギー技術
 クリーンエネルギーへの期待から、水素インフラ整備とともに2015年頃から市販が計画されている燃料電池車や普及が進む家庭用燃料電池。これらの燃料電池・水素エネルギー技術の更なる発展のために、第一線で活躍する方々を一堂に会して、研究開発でケミストリーに期待されることや将来テーマについて議論する。


C.大型蓄電技術
 大型蓄電技術:太陽光発電や風力発電などの再生可能エネルギー技術の普及に伴い、蓄電技術が果たすべき役割も重要になっています。本セッションでは、発電技術の多様化実現に貢献する大型蓄電技術について、開発動向から将来展望まで幅広く議論します。


D.未利用熱エネルギー技術
 未利用熱エネルギー技術:社会全体のエネルギー効率の向上が強く求められているが、未利用熱エネルギーの有効利用技術の確立がその実現に向けた大きな柱となる。中低温、特に100℃以下の熱の有効利用技術の確立が社会全体のエネルギー効率の向上に優れて有用である。新規材料の開拓による技術の高性能化が必須であり、モジュール化・システム開発と共に重要な開発要素である。蓄熱、断熱、熱電変換の3つの技術要素を核とした、この分野の今後の研究動向・展開について本シンポジウムで議論する。


E.多様化する炭素資源
 多様化する炭素資源:化学工業は原料となる炭素資源を石油など化石資源に求めてきたが,原油は高騰し一方でシェールガスなど非従来形資源が台頭する中で,これまでとは異なる発想で炭素資源を開発する動きが活発化している。本サブセッションではこうした動きを捉え今後の炭素資源の方向性を考える一助としたい。

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T2. 新材料開発最前線

オーガナイザー:平井義彦(阪府大院工・教授),工藤宏人(関西大化学生命工学・准教授),菅沼克昭(阪大産研・教授),彌田智一(東工大資源研・教授),大槻主税(名大院工・教授),下村政嗣(東北大WPI-AIMR・教授)

趣旨:現在、産業界から注目を集めいている新材料として「A:次世代リソグラフィー」,「B:プリンテッドエレクトロニクス」,「C:自己組織化技術、融合マテリアルが支えるバイオミメティクス研究の最前線」の三つのサブセッションを設定しました。特に「C:自己組織化〜」では、強調セッションとして3日間連続開催する予定であり、「分子から生物まで」、「学術から産業まで」、周辺領域を包含する広範な内容について分野を超えた活発な議論を期待しています。


A.次世代リソグラフィ
 次世代リソグラフィー技術として、ArF液浸露光システム、極端紫外線(EUVL)露光システム、ナノインプリントシステム、および自己組織化システムの開発が進められ、20nm以下のパターン性能が求められている。しかしそれらの量産化には、克服しなければならない多くの課題が存在する。本サブセッションでは、最新の研究開発状況と今後の課題について議論します。


B.プリンテッドエレクトロニクス
 プリンテッドエレクトロニクスは、この一年で量産実用と国際標準化競争が同時に開始されるなどめまぐるしい動きを見せ、一方で枯れたSi技術との競合で苦戦する分野もある。いずれの領域でも材料技術がその真価を問われており、実用化を一層推し進めるための開発が望まれている。本サブセッションでは、その最前線の材料技術を取り上げ、今後の開発の起爆剤としたい。


C.自己組織化技術、融合マテリアルが支えるバイオミメティクス研究の最前線
 バイオミメティクスの現代的な意義は、生物の階層的な構造による機能発現がもたらすパラダイムシフトと、「自己組織化」を含むモノつくりプロセスの革新による持続可能性への寄与です。そして、現代的な課題は、分子-材料-機械へとナノからマクロにいたる階層を繋ぐことであり、そこに世界の新潮流があります。バイオミメティクスに軸足を置きながら、有機と無機の融合、ナノテクノロジーと生物学の連携、材料科学と機械工学の融合、情報科学や環境科学からの視点、などに着目し、異分野連携、産学連携まで議論の輪を広げていきます。

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T3. バイオ技術の新展開

オーガナイザー:宮本憲二(慶大理工・教授),加納健司(京大院農・教授),秋吉一成(京大院工・教授),菅 裕明(東大院理・教授)

趣旨:ヒトゲノムが解明され、まさにポストゲノム時代のまっただ中、新たなバイオ技術も生まれているが、それをいかに展開し、科学・産業・社会のイノベーションに結び付けるかが、我々の大きな使命であり、社会の大きな期待であります。本セッションでは、現在社会で大きな問題となっている食糧問題、電力問題、また、医療ニーズを取り上げ、これらに対して、バイオの技術がどこまで解決策を提供できるか、どこまで迫れるかについて徹底的に議論する目的で、以下の3つのシンポジウムを企画しました。第一線で活躍する講演者と参加者が一堂に会し、新たなバイオ技術の研究開発と課題、その展開による新たな産業の創生、すなわち、グリーンイノベーション、ライフイノベーションへの挑戦について、講演(基調、招待、依頼)やミキサー等を通じ、広く深いアイディアと知恵、そして技がぶつかり合う、かつ夢のあるシンポジウムといたします。


A. 生物機能の新展開-微生物は食糧問題を解決できるか?-
 生物機能は、環境調和型物質生産、医薬農薬の開発や作物の栽培等の様々な応用が考えられていますが、自然界から得られる酵素を工業利用する場合、必ずしもその特性が十分に活用しきれていない場合があります。本サブセッションでは、その性能向上に向けて、自然界に存在しない酵素をデザインし、これらを含めて複合微生物機能を活用した食糧問題の解決方法を中心に、話題を提供します。


B. バイオ電池の新展開-生物触媒は電力問題を解決できるか?-
 バイオ電池の新展開〜:食糧問題と並んで、昨今クローズアップされている電力問題に対して、グリーンイノベーションによるさまざまな解決策が求められている中、生体エネルギー変換系に学ぶエネルギー変換デバイスとしてのバイオ電池の研究がここ10数年間活発に行われてきています。本サブセッションでは、このバイオ電池の現状と課題について紹介するとともに、今後の実用化に向けた新たな展開について多面的に議論することを目的とします。


C. ナノメディシンの新展開-ナノ技術はアンメットメディカルニーズを解決できるか?-
 巨額の研究開発投資を行っても、承認される低分子医薬品の数は増えず、研究開発効率の低下が叫ばれている中、ナノテクノロジー技術に基づくナノバイオ技術に大きな期待が寄せられています。本サブセッションでは、ナノバイオデバイス、ナノDDS、ナノイメージング等の最先端研究を紹介するとともに、これらのナノメディシンによる創薬と診断がアンメットメディカルニーズに応え、ヘルスケア領域でライフイノベーションをもたらすことができるかについて議論します。

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中長期テーマシンポジウム

中・長期戦略に基づくシンポジウムを春季年会実行委員会と学術研究活性化委員会の合同企画として継続的に実施しております。第93春季年会(2013) では下記6テーマを実施予定です。

  1. ケミカルバイオロジーの新展開-有機化学から発信するライフサイエンス新戦略T
  2. 触媒開発に基づく物質変換のジャンプアップ
  3. 複雑系のための分子科学-複雑さと柔らかさ
  4. エレクトロニクスの新パラダイム
  5. 人工光合成による太陽光エネルギーの物質変換
  6. 分子設計と分子技術-分子科学から分子技術へ-

ケミカルバイオロジーの新展開-有機化学から発信するライフサイエンス新戦略T

趣旨 ケミカルバイオロジーは、化学を利用して生命現象を理解する学問である。本中長期テーマでは世界の研究動向が特に日本のオリジナリティーに集まりつつある現状を踏まえ、より一層の深化を達成することが重要である。2011年には文部科学省科学研究費補助金の新細目として認知され、若い研究者の数もさらに増加しつつある。加えて、日本学術振興会では研究開発専門委員会「日本を拠点とするケミカルバイオロジー研究新展開」(委員長 長田裕之)を立ち上げ、アカデミアと産業界の委員によって情報交換を行い、当該分野における日本の国際的優位性を維持、増強するとともに、将来の新規産業創出に結びつけることを目指し議論をしつつある。本分野に対してはライフイノーベーションの旗手としての期待が極めて大きいことを認識することが重要であろう。

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触媒開発に基づく物質変換のジャンプアップ

趣旨 物質の特性・機能を決める特定元素の役割を理解し有効活用する」という元素戦略コンセプトの下、多様な元素の特性に着目して、社会の抱える課題の解決に向けた革新的機能の創出を目指します。今回はこの目的とする機能を、物質変換のための触媒作用に絞ってシンポジウムを開催します。 現代社会において、化学品を効率よく得るためには触媒は欠かせない技術です。また、環境負荷低減のための触媒開発も持続可能な社会達成のためには不可欠です。これらの触媒作用を示す物質には白金族に代表される希少金属が多く用いられています。本シンポジウムではこれらの触媒作用の原子レベルでの理解と、それに基づくユビキタスな元素を用いる触媒の開発に焦点をあてます。

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複雑系のための分子科学-複雑さと柔らかさ

趣旨 分子、超分子から生命系に至る物質の階層構造に呼応して化学のフロンティアは複雑で高度な系の解明と創出に向かっている。一方、世界最速計算機「京」に代表される様に計算化学は飛躍的な進歩を遂げ、高度な先端測定技術と相まって複雑な分子の本質に迫る基盤が整いつつある。この背景の元、超高速計算機を駆使する理論・計算化学の研究者、複雑系を計測する最先端の物理化学実験研究者、高機能な超分子/生体分子を創製する有機・無機、生体分子の研究者が一堂に会して複雑系を討論するシンポジウムを中長期テーマとして企画した。今年度は複雑な分子の特徴として分子の柔らかさに焦点を当て、理論・測定・物質創製の観点からその本質を論じる。

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エレクトロニクスの新パラダイム

趣旨 エネルギー高効率利用社会の実現を目指すグリーン・イノベーションは、今後、化学が貢献すべき最も重要な分野の一つである。一方では、国の基幹産業の一つであるエレクトロニクス産業が大きな転換を迫られていることから、グリーン・イノベーションをエレクトロニクスの新パラダイム形成の基軸と位置づけ、関連する研究テーマの現状分析と将来展望を行う。具体的には、燃料電池や太陽電池といったエネルギー変換技術やエネルギーの貯蔵・輸送のための蓄電やエネルギーキャリア関連技術から、熱電素子、機能性二次元薄膜、新原理に基づくメモリ、分子性結晶、表面・界面制御などの基盤研究分野を包含する。

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人工光合成による太陽光エネルギーの物質変換

趣旨 地球規模でのエネルギー危機が到来するのは確実視されており,約60年後には採掘可能な石油が枯渇するとされている。太陽光エネルギーを電気エネルギーではなく、化学エネルギー(物質)として貯蔵し,必要な時に必要なエネルギーを取り出せる新エネルギー系,人工光合成系を構築することが喫緊の課題となっている。人工光合成はかつて「人類の夢」であったが,今や必ず実現しなくてはならない「人類の存続を賭けた課題」となった。本シンポジウムでは人工光合成分野で世界を先導する我が国の第一線の研究者による「人工光合成実現への挑戦」の現状と将来展望を俯瞰することにより、長く、広く、深い、研究推進への戦略構築に資する。

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分子設計と分子技術-分子科学から分子技術へ-

趣旨 分子を基盤とする新材料・新デバイス・新プロセス等の創出、分子材料に関する我が国の学問と産業力のさらなる発展と新たな展開、さらに社会の持続的発展に貢献するために、分子の働き・振舞いを自在に制御する「分子技術」を開拓・確立することが重要である。明確に設定した分子材料の機能創出のための分子構造の設計・合成・変換技術、分子の集合・複合構造の創成・制御技術、分子機能発現技術、デバイス化・プロセス化の創成技術に関する「分子技術」研究を本企画において議論する。化学反応や分子の相互作用およびその本質を、理論と実験の両面から明らかにすることを目的とする「分子科学」が与える知見・理解を基盤として、「分子技術」は、分子材料の所望の機能創出を目指す。

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市民公開講座〜科学者たちの未来への挑戦〜

春季年会実行委員会では,一般市民の方々を対象とする恒例の「市民公開講座」を下記の内容で企画いたしました。今回も皆様の生活に密接に関連した身近な話題を、第一線でご活躍の著名な先生方にやさしくお話していただきます。十分楽しんでいただける半日になると思います。奮ってご参加下さい。

実施日
3月24日(日) 午後
プログラム
 
13:05-13:50
琵琶湖の自然環境回復への取組み(NPO法人びわ湖自然環境ネットワーク 代表)寺川 庄蔵

琵琶湖とその周辺は、20世紀後半の大規模開発や生活態様の変化で、自然が大きく破壊されてき ました。その再生をめざして、市民の立場から何ができるかを考え、出来るだけ自然を壊さずに、自然素材にこだわって生態系をよみがえらせようとした取り組みです。


13:55-14:40
文化財を護る -文化財保存に活かされる化学-(財団法人元興寺文化財研究所 研究部 副部長)植田 直見

多くの貴重な文化財はそのまま放置すると次第に劣化し消失する運命にあり、保存していくためには化学的処理が必要となります。劣化した文化財がどのような工程を経て展示できる状態となるか、またその作業に化学がどのように役立っているかを、様々な材質の文化財を例にとってご紹介します。


14:55-15:40
アミノ酸プロファイリングは、なぜ多様な疾患リスクを知っているのか?(味の素株式会社アミノインデックス部 エクゼクティブ・プロフェッショナル)安東 敏彦

血液中のアミノ酸濃度は常に一定になるようにコントロールされていますが、多くの疾病において濃度の変化が報告されています。複数のアミノ酸の組み合わせを統計的に解析する『アミノインデックス』の開発により、疾病の有無が診断でき、近い将来、健康状態の判断や栄養管理に役立つと考えています。


15:45-16:30
地層に残された巨大地震の痕跡 -過去を知り、未来を考える-(産業技術総合研究所活断層・地震研究センター海溝型地震履歴研究チーム 主任研究員)澤井 祐紀

東北地方太平洋沖地震が発生したとき、「想定外」という言葉が繰り返されました。あのような巨大な津波は、全く想定できないのでしょうか? 2011年以前から行ってきた『地層中に残された地震の痕跡』に注目した研究について、東北地方での研究結果を中心にご紹介します。


参加費
無料
申込方法
事前申込不要。当日会場にて受付
問合せ先
日本化学会 企画部 年会係
電話(03)3292-6163  E-mail: nenkai@chemistry.or.jp

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